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演奏するだけが結婚式の仕事ではない

株式会社アッシュでは、仕事をする上で8つのミッションを掲げています。
Harmony, Honesty, Healthy など、Hで始まる言葉ばかりです。

これは、株式会社アッシュの社名が「H」のフランス語読み「アッシュ」から取ったことにも関係します。
8つのHの中でも、最も基本的で大切なHospitalityの頭文字が「H(アッシュ)」なのです。
だからアッシュの社名「Ahsh」には大切な『H』が2つ入っているのです。

今日はそのHospitality(ホスピタリティ)について書いてみます。

「ホスピタリティ」の語源は「お客様の保護者」という意味のラテン語「hospes=ホスピス」だと言われています。「ホスピス」とは昔、巡礼などに旅立った人が途中で病気や飢えで倒れた際に修道院で看護を行うことを指す言葉でした。

体調を崩した人の手当てをすることを総称して「ホスピス」と呼んでいた背景から、「心を込めた厚意」「手厚い看護」などの意味が転じて「おもてなし」となったのが「hospitality」です。ちなみに「hospital=病院」も「hospes」から派生した言葉となります。

演奏するだけが結婚式の仕事ではない

先日、あまり使わないクレジットカードを解約しようとしてサポートセンターに電話をしました。
電話に出た人は、ポツポツとした素朴な話し方で、まずこのカードから電話料金が支払われていることを発見し、先に支払いカードを他に変えておいた方がスムーズですよ、と教えれくれました。
そして、今のカードの期限が5月末なので、6月から新しいカードで支払えるよう手続きすると「一番ご損がございません」と。

その後、新しく作ったブランドのカードが届いたので、再度電話をしました。
今度は若手なのか、しっかりした声の人が出ました。
電話料金は次から別のカードで支払うよう手続きができたので、5月末で解約できますか?
すると「申し訳ございませんが、お受け致しかねます」とキッパリ。
前回電話で問い合わせてこう言われたのですが、と 説明しても「それはわたくしではないのでわかりかねます」と。

その後もあれこれと会話がすれ違って、ふと気が付きました。
「つまり今解約はできても解約の予約ができないと言う意味ですか?」と聞くと、「そうです」と言えば良いのに「先ほどお客様ができますか?とお聞きになったので、できませんと申し上げただけです」。
あくまでも自分の応対は間違っていません!という雰囲気の発言。
そして「申し訳ありませんが」と言う時の、あの切り口上的な口調。
すっかり頭に来てその場で解約し、コトは終わったのですが、後味の悪さはしばらく続きました。
このオペレータがアルバイトか正社員かは知りませんが、この人の対応で、2度とこのブランドのカードは作らないと思うとすれば、会社に取っては大きな損失です。

演奏するだけが結婚式の仕事ではない

この◯◯オペレータ(好きな文字を入れてください)は、自分では筋道の通ったことを言っているつもりなのでしょう。
そしてもしかしたら、ここまで酷くはなくても、これに似たことは私たちもうっかり犯してしまうミスかもしれません。

自分は正しいことをしていると思っている、という思い込み。
自分が素敵だと思うことを、相手が心地よく思えるとは限りません。

例えば結婚式で演奏をする聖歌隊、オルガニストや器楽奏者は、素晴らしい演奏をすれば良いと思っている。
しかし初めての結婚式で右も左もわからず緊張している新郎新婦は、
牧師さんの声が聞こえないほど大きな声で歌うよりも、
こっそりとジェスチャーで、自分たちの進路を示してくれる方が嬉しい。
新郎の胸に挿したブートニアが落ちたら、例えコーラスのハーモニーが崩れても抜けてそれを拾ってくれる方が嬉しい。
・・・のかもしれない。
もちろんそうではない新郎新婦もいらっしゃると思います。

だから「自分がこう思う」ことよりも「相手がどうして欲しいか」を感じとる感性と、それを行動に移せることが大切です。

ウエディングの仕事がホスピタリティ産業と呼ばれるのはやはり正しいことです。

株式会社アッシュは登録演奏者に「演奏するだけが結婚式の仕事ではない」と繰り返し呼びかけています。
様々な角度からホスピタリティ度を観察し、評価に結び付けています。
ホスピタリティの教科書に正解はありません。
だからホスピタリティは教えられるものではありません。
自分で気づき、自分で育てるものです。

今回は改めてホスピタリティの奥の深さを感じた経験でした。

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